十二支の由来は?神社の境内に牛がいる理由と都内でウシのご利益をいただける神社5選!【丑年生まれ必見】

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神社

神社を訪れると、さまざまな動物の像が我々を出迎えてくれます。どうして神社の境内に牛の像があるのか、気になっている方も多いでしょう。この記事では、十二支の由来や神社の境内に牛がいる理由、都内で牛の御利益をいただける神社を5つ紹介します。

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十二支はもともとは動物のことではなかった?

 十二支とは、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥のことです。もともと古代中国では植物の生成過程を表わす言葉として使われていましたが、文字や音・韻が通じることから、それぞれにネズミ、ウシ、トラ、ウサギ、龍、ヘビ、ウマ、ヒツジ、サル、ニワトリ、イヌ、イノシシという動物があてはめられたと伝わります。

ウシは菅原道真の使い

 平安時代の学者・政治家である菅原道真を祀る天神社や天満宮を訪れると、境内にウシの像が置かれているのに気が付くはずです。これはウシが道真の眷属(お使い)であると考えられているためです。

 一説に、「道真の没年が丑年であった」、「太宰府で亡くなった道真の遺骸を牛車で運んだ際、突然ウシが座り込んで動かなくなったので、付近の安楽寺に埋葬した。この故事にちなんでウシが道真の使いとなった」などといわれます。

ウシがいる神社へお参りして動物パワーを授かろう!

湯島天神

 湯島天神は、東京メトロ千代田線湯島駅から徒歩2分ほどのところに鎮座しています。祭神は天之手力雄命(あめのたぢからをのみこと)と菅原道真です。

 寺伝によると、雄略天皇2年(458)、勅命によって天之手力雄命を祀ったことにはじまるといいます。正平10年(1355)には菅原道真も祀られることになり、多くの崇敬を集めるようになりました。

 境内には、やはりウシの像が置かれています。

 頭や胴周りがピカピカですね。これはウシの像をなでると、病気が平癒すると考えられたためです。古来、日本人はあらゆるものから神様のご利益をいただこうとしてきました。ウシは菅原道真の使いであり、また力や足腰が強い動物であることから、そのご利益を授かろうとウシの体を撫でる習慣が生まれたのではないかと考えられています。

 なお、天神社や天満宮に置かれているウシの像のほとんどは座った姿で表わされています。これは、道真の遺骸を運ぶ途中に座り込んで動かなくなったウシにちなむとされます。

北野神社

 北野神社は、地下鉄後楽園駅・地下鉄春日駅・JR飯田橋駅から徒歩10分ほどのところに鎮座しています。祭神はやはり菅原道真です。鎌倉幕府を開いたことで知られる源頼朝により、元暦元年(1184)に創建されました。

 創建にあたり、次のような伝説が伝わります。

 奥州への征討の旅に出た頼朝がこの地で休息をとったとき、夢のなかにウシに乗った道真が現われ、「2つの喜びがある。武運満足後は必ず社を営み、報いよ」と告げます。この2つの喜びが何を示すのかは不明ですが、寿永元年(1182)に嫡男・頼家が誕生し、寿永2年(1183)に坂東の敵対勢力を退け、後白河法皇から東国の支配権を認められたあたりが「喜び」を指すのではないでしょうか。

 はたして2つの喜びを得た頼朝はこれに感謝すると、太宰府天満宮から神霊を勧請し、同地にあったウシに似た石を御神体として神社を創建したということです。

 北野神社境内にある「ねがい牛」です。岩の凹凸がどことなくウシの顔に見えなくもないです。これを撫でながら念じると、願いが叶うといわれています。

谷保天満宮

 JR谷保駅から徒歩約3分のところに鎮座する谷保天満宮は、延喜3年(903)、菅原道真の子である道武により創建されました。父が亡くなったことをしのび、その尊像を祀ったのがはじまりだと伝わります。

 境内には、やはり祭神の菅原道真にちなんだ撫で牛像が奉納されています。

  頭と足がピカピカですね。病気平癒を願った人々の強い思いが込められています。

亀戸天神

 亀戸天神は、JR亀戸駅の北、徒歩15分ほどのところに鎮座しています。創建は江戸時代の正保3年(1646)のこと。当時、太宰府天満宮で神官をつとめていた菅原道真の末裔である信祐が神のお告げを受けて亀戸に祠を建立し、飛ぶ梅の木の枝でつくった天神像を祀ったことにはじまると伝わります。江戸幕府4代将軍徳川家綱の時代に現在の社地を寄進され、いまにいたります。

 祭神はもちろん菅原道真(天満大神)なので、境内には道真ゆかりのウシが奉納されています。

 本殿向かって左に置かれているウシの像です。自分の身体の悪い部分をなでると快癒するといわれますので、ぜひウシの像に触れて動物パワーをいただいてください。

牛嶋神社

 都営浅草線本所吾妻橋駅から徒歩約3分のところに鎮座する牛嶋神社は、貞観2年(860年)の創建です。この神社は先に紹介した2つの神社とは異なり、菅原道真を祀ってはいません。祭神は、須佐之男命(すさのおのみこと)、天之穂日命(あめのほひのみこと)、貞辰親王命(さだときしんのうのみこと)の3神です。

 道真を祀っていないにもかかわらず、境内にはウシの像が置かれています。いったいそこにはどんな理由があるのでしょうか。

 じつは牛嶋神社が鎮座する一帯では、その昔、広大な国営牧場が営まれていたといい、多くのウシが飼われていたといいます。また、祭神の須佐之男命は牛頭天王(インド祇園精舎の守護神。日本では疫病除けの守護神として信仰された)と同一視されています。以上の理由から、牛嶋神社は古来、ウシとの関わりが深く、ウシの神社として信仰を集めてきました。実際、境内にあるウシの像は江戸時代に奉納されたものだと伝わります。

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