中国・故事成語の由来|石に漱ぎ流れに枕す

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世界史
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石に漱くちすすぎ流れに枕まくらすの意味

負け惜しみが強いこと。

石に漱ぎ流れに枕すの出典

『晋書』

石に漱ぎ流れに枕すの由来

中国・晋に孫楚そんそという人物がいた。孫楚は俗世を避けて隠れ住む生活をたとえるべく、「石に枕し流れに漱ぐ」と言おうとしたが、誤って「石に漱ぎ流れに枕す」と言ってしまった。

しかし孫楚はその言い誤りを訂正しようとはせず、「石に漱ぐ」は「歯を磨くため」で、「流れに枕す」は「くだらない話で汚れた耳を洗うためだ」とこじつけた。

この故事にちなみ、「石に漱ぎ流れに枕す」は「負け惜しみが強いこと」のたとえで用いられるようになった。

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言葉の背景となっている故事を楽しい絵と齋藤先生による丁寧な解説で理解しやすいようにした、子どもの語彙力を高め、国語力をつけるための最適の絵入り解説書。

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