臥薪嘗胆がしんしょうたんの意味
仇を取るために苦労すること。将来の成功のために苦労すること。
臥薪嘗胆の出典
『十八史略』
臥薪嘗胆の由来
呉王・夫差は父を越に殺された復讐のため、常に薪の上に寝て、家臣が自身の部屋に入るときは「越人が汝の父を殺したのを忘れたのか」と叫ばせるようにした。そしてついには越を討ち取り、父の仇を取ることに成功した。
このとき、越王・勾践は夫差に絶世の美女である妻を献上し、助命を請うた。その後、勾践はあらゆる恥辱に耐え忍び、やがて越への帰国を許された。その後、勾践は生の胆を吊り下げ、その苦味をかみしめながら復讐の刃をといでいった。
以上の故事にもとづき、夫差の「臥薪」、勾践の「嘗胆」が組み合わせられ、仇を取るために苦労するたとえとして「臥薪嘗胆」が用いられるようになった。











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