【早わかり日本の神々①】日本の国土と神々を産んだイザナキとイザナミ

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日本の神々
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神DATA

名称伊弉諾尊・伊邪那岐命、伊弉冉尊・伊邪那美命
神格万物を創生する
主なご利益縁結び、夫婦和合、安産、繁栄
主な神社多賀大社(滋賀)、伊弉諾神社(兵庫)

イザナキとイザナミはどんな神様?

 イザナキノミコトとイザナミノミコトは、日本の国土と多くの神々を生んだ夫婦の神様です。「イザナ」は「誘」、「キ」は「男性」、「ミ」は「女性」であることを表わす言葉です。つまり、互いに誘い合う男女という神格を持っているとされます。

 日本神話には、次のように記されます。

 天と地が初めて起こったとき、まず天上界である高天原たかまがはらにアメノミナカヌシノカミとタカミムスビノカミ、カムムスビノカミという3柱(柱は神様を数える数詞)が成り、別天神ことあまつかみと呼ばれる5柱の神々が現われました。

 その後、男女が対となった5組の神々が次々と成り、その最後にイザナキとイザナミが登場しました。

 高天原の神々から国土をつくるように命じられた二人は、天地の間にかかる天浮橋の上に立つと、オノコロ島をつくり、そこに神聖な柱をたてました。ここで二人は最初の夫婦となって交わり、大八島国をはじめとした島々を産み、葦原中つ国を産み出したのでした。

 国産みのあと、イザナキとイザナミは住居の神や自然の神、食物の神など次々と神々を産みましたが、火の神であるヒノカグツチノカミを産んだときにイザナミは女陰に大火傷を負ってしまい、命を落としてしまいました

 妻の死を嘆き悲しんだイナザキは、妻恋しさから死者の世界である黄泉の国へイザナミを迎えに行きます。

 ところが、そこにいたのは醜く変わり果てたイザナミでした。これに驚いたイザナキは慌てて逃げ出し、現世と黄泉の国との境である黄泉比良坂に千引きの岩を置き、2つの国を完全に隔てました。こうして二人は完全に決別することになってしまいました。

 なんとか地上に戻ったイザナキでしたが、その身体には黄泉の国の穢れが数多く染みついていました。そこで禊を行なったところ、左の目を洗ったときにアマテラスオオミカミが、右の目を洗ったときにツクヨミノミコトが、鼻を洗ったときにスサノオノミコトが生まれました。

『古事記』によると、イザナキは近江(現在の滋賀県)の多賀大社に鎮座したといいます。現在、多賀大社ではイザナキとイザナミの夫婦神を祭神としてお祀りしています。

 またこの2柱は夫婦神であることから夫婦和合や縁結びのご利益があるといわれ、また国土や様々な神を産んだことから安産や繁栄をもたらすとして信仰を集めています。

日本の神々を知るためのおすすめ書籍

『カラー図解 イチから知りたい! 日本の神々と神社』三橋健(西東社)

神道のことをよくご存じでない方でも、図やイラスト、写真などを交えて神道・神社・祭などを正しく理解できることを目指した入門書。

『日本の神々』松前健(講談社学術文庫)

イザナギ、イザナミ、アマテラス、そしてスサノヲ。一地方の霊格として独自の性格や尊崇を有していた神々は、どのようにして日本神話を代表する神格を獲得していったのか。歴史学と民族学・比較神話学という二つの潮流をふまえ、素朴な「原像」が宮廷神話へと発展していった過程を追い、信仰や祭祀の形成との関係を通して古代国家成立の実像に迫った日本神話学、不朽の一冊。

『愛と涙と勇気の神様ものがたり まんが古事記』ふわこういちろう著、戸矢学監修(講談社)

天岩戸開き、ヤマタノオロチ、因幡の白兎、海幸彦と山幸彦など、子供のころに読んだ日本の神話はどれも古事記に載っているもの。古事記というと難しそうなイメージがありますが、実は個性的なキャラクターの神様が様々な愛憎劇や冒険活劇を繰り広げる、愛と涙と勇気の一大ストーリー。そんな古事記を大人も子供も楽しめる作品に仕上げたのがこれ。活字の古事記につまずいた人でもすんなり古事記の世界に入れます。

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